オツキミリサイタル
オツキミリサイタル
−moon viewingrecital−
なっちゃんのリクエストです!!遅くなっちゃってごめんね!!(>_<)
私は、ヒヨリちゃんを助けるため飛び出したヒビヤ君を追いかけてきたら、何故か電気屋さんに着いてしまった。
「なんで電気屋なんかに……」
「ヒビヤ君が適当に走るからだよ…」
「うっ、煩いなッ!!!///」
私が皮肉混じりで言うと、少し照れたように慌てるヒビヤ君。
小動物みたいだ。
可愛い。
「え〜?でも本当の事だよねぇ〜(ニヤ)」
私がヒビヤくんをからかい始めた直後、テレビのモニターによく聞き慣れた歌声が流れてきた。
《大人気アイドル如月モモ!初ライブで失敗…?》
そこでは、私がライブで失敗(ずっこけた)シーンが痛々しく沢山の画面から流れていた。
非常に悲しくなる。
「ねぇ、これおばさん?」
「まぁ、一応…ね…はは……」
「はぁ…………」
「どうしたの?」
「…どうやったって無駄かもな。」
泣きそうな顔で呟いやた。
「諦めないでよ!」
みたいな言葉じゃ全然足りないよなぁ……
「ヒビヤくん…もっと元気を出さないと……明日も見えなくなっちゃうよ?」
「……は?……」
途端にヒビヤくんの顔つきが変わった。
「お、おばさ……後ろ…」
後ろには沢山の人だかりが
(……まずい、やってしまった……)
「じゃあ、早速行こうか!」
「え、は?あの……おばさ………!?」
こんな風に連れ出していくのは少し無理矢理かな…?
でも、これくらいの事しか私には出来ないから。
「………なにここ。」
「何って……ファミレスだよ?初めてじゃないでしょ??」
「うん…そうだけどさ、僕が聞きたいのはどうしておばさんと一緒にファミレスに来なきゃいけないのかって事」
「え?私が連れてきたから……?」
「はぁ……もういいよ」
呆れたようにため息を吐いた
「えっ?!何?!」
「いや…おばさんやっぱり馬鹿だなって」
「小学生に馬鹿って言われた……!!」
「事実じゃん」
「う………」
そうこうしている間に料理が来た。
「寿司とおしること炭酸とオムライスとあんみつとピザとパスタとサラダとバニラアイスとメロンソーダとお子さまランチお持ちいたしましたー」
次々と机の上に食事が並べられていく
「うわぁ……おばさんこんなに食べるの……?」
「違うよ!!ヒビヤくんの分もあるじゃん!!」
「どれ?」
「メロンソーダとお子さまランチ」
「僕、完璧子供扱いじゃん!!」
ヒビヤくんのは大きな音をたてて立ち上がるもすぐに座り、激しく項垂れた
「え、ヒビヤくん子供じゃん」
ピシャリとヒビヤくんにとどめを刺した。
「はぁ……でも…お子さまランチはないじゃん…」
「まーまー!食べてみてよ!!」
「分かったよ……」
ぱくりとまずはコロッケを食べていた。
可愛いな。
あ、いや…別にショタコンとかでは無い。
断じてない。ただ単に年下が可愛いってだけである。
「かぼちゃ………」
少し嬉しそうに呟く
「あ、もしかしてヒビヤくんかぼちゃ好き?」
「べっ、別に好きとかそんなんじゃ……!!」
照れながらも必死に否定している。
こうしてみると意外と分かりやすいな、この子。
「ははーん」
「おじさんみたいだよ…おばさん……」
「おじさん……?!私女の子だよ!?アイドルだよ?!!」
遂に私は女でも無くなってしまったのかと思うとなんだか虚しくなる。
「うわぁ………おばさん自分で女の子とかアイドルって……」
「そ、それは………」
ヒビヤくんに痛いところをつかれる。
この子鋭いッ……←
「もういいよ」
そういいながらヒビヤくんは、ぱくっとお子さまランチを食べ始めた。
こんな姿を見てると、あの時のヒビヤくんの事を思い出す。
『弱虫な僕には……駄目だよきっと………』
「成長したよなぁ……」
「は……?」
「なんでもないよー」
にこにこしながらお子さまランチを頬張るヒビヤくんを眺める。
こんなことをしていたらまたヒビヤくんに「気持ち悪いよおばさん…」とか言われそうだよなぁ……。
「よしっ!ヒビヤくんも食べ終わった事だし、次…行こっか!」
「次………?」
「そ、次!」
「ゲームセンター……」
「ふっふーん…私ね、ここのゲーセンのシューティングゲームすっごい上手いんだよー?」
「へー…じゃあどうしてそれの集中力を勉強に活かせないんだろうね」
「そっ、それとこれとは別でしょっ!!」
「ふーん…で、それ何処」
「あ、こっちだよ〜」
「これ…………」
「ん?これ知ってるの??」
「いや……ってかゲームセンター自体初めてだし……」
「ええええええええええ!!!!」
「だってさ、田舎にゲームセンターなんてあると思う??」
「な、無いね……」
「でしょ?だから……」
「よしっ!やろうか!!」
「え?でも僕やったことな……」
「いーからいーから!」
「う……分かったよ……」
渋るヒビヤくんを強引に説得する。
「うわわっ、これなに!?おわっ!!」
「あははっ駄目だよ〜そういう時はこうして……」
「あ、終わった」
「本当だね」
ゲームが終了して、結果が表示される。
私の目の前には勝利を意味する金色のwinの文字が。
「うわっ…負けた…」
「へっへーん」
思わずVサインをする。
「よーし!水族館行こっか!!!」
「え、」
「わーぁ綺麗だねぇ〜」
「確かに綺麗だけどさ……どんだけ僕をつれ回すの…」
「いや、これからまだまだ回るよ?」
「え…嘘。」
「本当(真顔)」
私は驚いているヒビヤくんに真顔を決め込む。
「綺麗な魚も沢山見たし!次行こーっ!!」
「はぁ……」
「ねぇヒビヤくんアイドルの生歌聞きたくない?」
「いいよ別に…とか言いながらなんで僕をカラオケに連れてくのさ!」
「なんでって…入るから?」
「…」
「ほら、ヒビヤくんも一緒に!」
「えぇ…!?」
「奪っちゃうよー?」
「う、うばっちゃうよ……?」
(やべぇヒビヤくん可愛い……)←
「いやぁー歌ったねぇ〜!!」
「てかおばさんしか歌ってないし」
「あははー……」
ヒビヤくんの言葉が痛い。
「あ、ここ入ろうよ!!」
「え、また!?てかもう入ってるし!!!」
「いらっしゃいませー」
「ねぇおばさん……」
「なあに?」
「この店何……??こ、こすぷれって何………?」
「いろんな洋服が沢山着れるんだよー!」
「そして話しながらなんでおばさんは服を二着持ってるの………?」
「え?ヒビヤくんも着るから…?」
「ちょ、そんなの聞いてないって!!」
「いいから持って!」
「チャイナ服…?」
「ほらいくよ!」
「ちょっと待ってせめて試着室は分けて………」
「だってヒビヤくん着方分かんないでしょ?」
「そういう問題じゃなくt」
「チャイナ!!」
「イタいよおばさん…」
「次はこれかな!!」
「鳥……に…ぱ、パンダ!?」
「はいっ、パンダはヒビヤくんね!」
「え、あ…だから着るなんて一言も……」
「さー着替えよー!!」
「だから試着室は分k」
「はいチーズ!」
「うわっ!」
「ふふっ」
なんだか最初の時よりヒビヤくん明るくなったなーと思っていたらなぜだか私まで嬉しくなってしまう。
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『もし見つけられなかったら?』
『君の心を支えてあげる』
………なんだよおばさんのくせに……僕を元気付けようとしてるのバレバレだよ……
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「よしっ!次はこれっ!」
「まだ着るの!?…ってかメ、メイド服!?」
「ほら早く着よっ!」
「だから着るともいってないし試着室を分けてっていっt」
「ほら、いぇい☆って!ヒビヤくんも!」
「なんで僕まで女物……スカート……………」
可愛い。とにかく可愛い。そして私にそろそろショタコンとかいうレッテルが張られそうで怖い。
だがこればかりは仕方無いと自分に言い聞かせる。
「最後は…」
「まだ着るの!?!?」
「違うよー普通に写真!」
「せーの…はいチーズ!」
「おー写りいい〜!」
「えーみせて!!」
「ほら、これ」
「本当だー…」
不思議そうに写真をまじまじと見つめるヒビヤくんを見てると自然に笑みがこぼれる。
そんな事をしていたら、時計はとっくにお昼を指していた。
「ヒビヤくんアイス好き?」
「?好きだけど……」
ごめんなさい長くなりそうなんで続かせてください……←